モワイヤン・アトラス
モワイヤン・アトラスは中くらいの山の意。羊や山羊が、幾らも生えていない草を育む長閑な風景が延々と続く。
うつらうつらしていると、遠くに見えた山並が急に迫ってきたり、今にも落ちてきそうな巨大な岩が、ゴロゴロしているのが
少し気になった。
昼食のレストランで、２０人ぐらいの
ドイツ人の一行と一緒だった。
我々は長袖のセーターで、私など
ジャンパーまで着ていたが、彼等は半袖の
ティ・シャツから、我々の足ほどもある
真っ白い腕を剥き出していた。
帰りがけに笑いながら「ベラベラベラ・・・cold・・・？」と声をかけられたが、「寒いのか？」と聞かれたのか
「風邪を引いたか？」と聞かれたのか良く分らなかった。
笑って誤魔化すのは日本人の恥とばかりに、「Yes,I have a cold.You have a lard.」と言ってやったら、
何かギャーギャー言いだしたので急いでバスへ逃げ帰った。本当に解ってくれたのかなあ？
フェズからエルフードまでは４６０Km、途中にセフルーやイフレン・アズルー・ミデルト等
幾つかの名も知らない町や先住民の村が点在し、その度に眠気を覚ましてくれる。
不思議なことに、カラスが殆どいない。ブラック・バードと言うらしいが、滞在中この辺りで３羽しか見なかった。
ザット峠は２１８７ｍ。トイレ・タイムの間にタバコを一服、写真も撮りたいし屈伸運動もしたい。
間が良ければ、ベルベル人と話もしてみたい。休憩の間も結構忙しい。英会話？単語を並べるだけ。本来はフランス語だから。
ｎext